皆さま こんにちは！
木更津市・君津市・袖ヶ浦市の
外壁塗装専門店 キリンテックです！
2023年（令和5年）10月以降、
解体工事において、重要な変更が
予定されています。
解体工事に従事する際には、
有資格者によるアスベスト事前調査が
義務付けられました。
簡単に言うと、アスベスト材が
含まれている屋根及び外壁工事は
アスベストの有資格者ではないと
工事が出来ないということです。
これは、建設業におけるアスベストに
関連する健康被害のリスクを低減する
目的で導入された制度です。
本記事では、この制度に関連する
資格や、アスベストによる健康被害、
そして建設アスベスト給付金について
詳しく説明いたします。
目次
1.アスベスト材とは？
2.アスベストによる健康被害
3.「アスベスト調査技術者」の資格について
4.建設アスベスト給付金について
5.まとめ
アスベスト材とは？
アスベストは、過去に広く建築材料として
利用されていた石綿の一種で
天然の鉱物繊維です。
軽く、燃えない、機密性が高いという
メリットがあり、断熱材、吸音材、
保温材などに使用されていました。
また粘着性もあるので建造物の
天井、外壁、梁や柱などに直接
吹き付けたり、セメントなどに混ぜて
加工し、かつて建築資材に多く
使用されてきました。
しかし、微細な繊維を吸い込むことで
肺や呼吸器系に重大な健康被害を
及ぼす恐れがあることが分かり、
世界中で使用を禁止する動きがあり、
日本では2006年以降、使用禁止と
なっています。
なので、2006年以前の建造物には
アスベストが使用されている可能性が
あるのです。
また、2006年以前に建築が始まり、
2006年以降に完成した建造物も
アスベストを使用されている可能性が
高いと言えます。
詳しくは厚生労働省のホームページにも
記載があります。
厚生労働省 アスベストに関するQ&A
2.アスベストによる健康被害
アスベストの健康被害については、
これまでにも多くの報道がされています。
主に、肺がんや間質性肺炎、胸膜や
腹膜に発生する悪性腫瘍である
悪性胸膜腫や悪性腹膜腫などが
主な健康被害として知られています。
アスベストによる健康被害は、
労働者だけでなく、その家族や
近隣住民にも影響を与えることがあります。
このため、事前調査の導入は、アスベストによる
被害を軽減する重要な取り組みとなります。
3.「アスベスト調査技術者」の資格について
まず、事前調査に必要な資格ですが、
アスベストに関する知識や調査技術を
正確に身につけていることを
証明するものであり、解体工事現場において
アスベストの有無を判断し、対策を講じる
能力があることが示されます。
アスベスト調査技術者の資格取得には、
指定講習機関が開催する
「アスベスト調査技術者養成講習」を受講し、
修了証が交付されることが必要です。
講習は、一般的に実技と筆記試験を含む
内容となっており、受講者はアスベストに関する
知識や調査技術、法令に関する情報を学びます。
講習を無事に修了すれば、アスベスト調査技術者の
資格が取得できます。
オンライン受講も可能であるため、
取得しやすいと言えます。
また、石綿作業主任者の技能講習を
受講された場合、石綿作業従事者の講習が
免除となります。
・石綿取扱作業従事者
アスベストに携わる作業員は、必ず事前に
石綿取扱作業従事者の講習を受講する
必要があります。
その資格を有していない者は
解体現場への立ち入りが許可されず、
アスベスト入り建材の運搬作業にも
携わることができません。
この制度は、労働安全衛生法によって
定められており、資格を持っていない
作業員が業務を行うと法的な罰則が
科せられることがあります。
作業員及び、事業者にとっても資格取得が
必要不可欠であることを認識し、
安全且つ適切な業務遂行を心掛けましょう。
| 受講資格対象 | 18歳以上 |
|---|---|
| 取得方法 | 講習会の受講 |
・石綿作業主任者
アスベストの除去作業の計画や、現場の
監督・指揮を行うために必要な国家資格です。
アスベスト除去作業現場では、石綿作業主任者を
一名選任、配置することが義務付けられています。
| 受講資格対象 | 18歳以上 |
|---|---|
| 取得方法 | 技能講習を受講して、修了試験に合格 |
・建設物石綿含有建材調査者
建物・構造物におけるアスベストの有無を
調査するための重要な資格です。
建物・構造物の解体作業、または改修作業を
行う場合、石綿（アスベスト）の使用の
有無の調査が必要となります。
この資格の受験資格としては、
石綿作業主任者技能講習を修了した方や、
学歴に応じた実務経験年数要件を
満たす方が挙げられます。
資格の取得方法は、講習を受けて
修了考査に合格することですが、
受講資格は学歴等によって
細かな指定があります。詳細については、
建築物石綿含有建材調査者講習登録規程第7条や
各講習会のホームページを確認しましょう。
| 受講資格対象 | 石綿作業主任者技能講習修了者ならびに学歴に応じた実務経験要件を満たす者 等 |
|---|---|
| 取得方法 | 講習を受講後、修了考査に合格 |
・アスベスト診断士
建築物においてアスベストが
使用されているかを調査する資格は、
石綿作業主任者や作業環境測定士
、一級・二級建築士などが受験資格を
持っています。
アスベスト診断士養成研修会を受講し、
試験に合格することで取得が可能です。
詳細な受験資格については、
一般社団法人JATI協会のホームページを
参照してください。
研修内容は「基礎編」「調査・診断編」
「石綿処理編」の3つで構成されており、
3日間をかけて行われます。
研修への参加には十分な時間を確保し、
安全なアスベスト取り扱いのための
専門知識を習得しましょう。
| 受講資格対象 | 石綿作業主任者の資格を有する者、第一種作業環境測定士、建築士法に基づく一級建築士及び二級建築士の免許登録者 等 |
|---|---|
| 取得方法 | アスベスト診断士養成研修会を受講後、試験に合格 |
4.建設アスベスト給付金について
建設アスベスト給付金についてですが、
これは、アスベストにより健康被害を
受けた労働者や、労働者の遺族に対して
国から支給される給付金制度です。
2022年1月19日より施工されました。
この制度は、アスベストに関連する
疾病を患った労働者に対して、
医療費や休業補償、障害等級に応じた
補償を提供することを目的としています。
この給付金制度を利用することで、
アスベスト被害に苦しむ労働者やその家族が
適切な支援を受けることができるようになります。
5.まとめ
このように、2023年10月以降の
アスベスト事前調査義務化は、
建設業界に大きな影響を与えるとともに、
労働者の安全や健康を守る重要な措置と
なります。
建設業サポートデスクが提供する
アスベスト調査士養成講習を活用し、
適切な資格を取得しておくことで
安全な建設業界の実現に貢献できることでしょう。
アスベスト調査士の資格を持つことは、
これからの建設業界で求められるスキルの
一つとなること間違いありません。
今後の変化に備え、適切な対策を
講じることが重要です。
建設業従事者はもとより、建設業界全体が、
本制度を遵守し、さらにアスベスト対策を
推進していくことが求められます。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
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