屋根塗装はどのようにして行う？その工程とは

屋根は、住宅を守るためにとても大切な部分です。多くの屋根は、塗装によって住宅を守る役割を維持しているので、定期的な屋根塗装が必要です。屋根塗装の工程は、足場を組んでから屋根に付着した汚れを洗浄し、養生してから塗装します。
各工程でどんなことに気をつけているのでしょうか。

屋根塗装の工程とは？

屋根は、その住宅の外観の印象を左右する重要な部分です。そのため、屋根の形やデザイン、色にこだわっている方は多いのではないでしょうか。屋根は印象的な外観を作り上げるだけでなく、雨漏りを防ぐためにも欠かせません。また夏の暑さや冬の寒さといった外気の侵入を防ぎ、外部からの騒音を遮断する、風圧に耐える、火事の延焼を防ぐといったさまざまな役割を果たしています。

多くの屋根材は、屋根塗装を施すことによって屋根のもつ役割を維持しています。そのため、塗料の耐用年数を過ぎる前に塗装し直さなければいけません。屋根材や使用する塗料によって耐用年数は変わりますが、平均すると10年に1度は屋根塗装を行う必要があります。屋根塗装の工程は「足場組み」、「屋根洗浄」、「養生作業」、「塗装」の5つです。

足場組み

屋根塗装するには、まず足場を組む必要があります。足場を組むのと同時に、塗料が周辺の住宅へ付着することを防ぐために、住宅を養生シートで囲います。高所での作業で何よりも大切なのは、安全面に気をつけることです。

ご自身でも、足場をレンタルして組み立てることは可能です。しかし高所での作業は、きちんとした装備をして取り組まないと、危険にさらされます。最悪の場合、一瞬の不注意が命取りになってしまうこともあるでしょう。少しでも不安に感じる方は、塗装業者に依頼することをおすすめします。

急に足場を組みはじめると、周辺にお住まいの方が何事かと驚いてしまうことがあります。屋根塗装を行っているあいだは、いつもと違う車両が駐車したり、足場を組む時の音や塗料のニオイがしたりなど、少なからず迷惑をかけることが予想されるでしょう。そのため、屋根塗装をはじめる前に、塗装工事の予定期間を伝えるあいさつをしておくことがベターです。

屋根洗浄

なかなか見る機会のない屋根ですが、近くで見ると汚れがこびりついているのがわかります。その汚れの上から、いくらきれいに塗料を塗ってもはがれやすくなり、塗料本来の機能を発揮できません。そのため、塗装する前には必ず洗浄を行うのです。

洗浄をする際は、短時間できれいに汚れを落とせる、高圧洗浄機を利用します。この洗浄作業をすることで、塗装の仕上がりに大きな差が生まれるので、念入りに汚れを落としていきます。高圧洗浄機は水圧が強いので、汚れを根こそぎ落とせる反面、屋根材に負荷をかけてしまうことも。プロの塗装業者ならそのあたりの兼ね合いを熟知しているので、安心してお任せできます。

養生作業

いくら気をつけていても、塗料は知らないうちに垂れたり飛んだりするもの。塗るはずではない場所に塗料が付着すると、元の状態に戻すのはとても大変です。そこで、必要となるのが養生作業です。

天窓や雨どいなどを、養生シートや「マスカー」と呼ばれるテープを使って覆っていきます。マスカーとは、マスキングテープとビニールテープの中間のようなテープで、細かい部分を覆うのに適しています。

塗装後に一番目につきやすいのは、塗装面とそうでない部分との境目です。境目をくっきりさせるためには、塗装以上に養生作業を念入りに行わなければいけません

塗装

塗装は、下塗りを1回と上塗りを2回の、合計3回行います。下塗りとは、上塗りに使用する塗料を屋根にしっかり定着させるための作業です。下塗りに使用される塗料は透明のものが多いため、塗り残しがないように気をつける必要があります。

上塗りでは、お好みの色や艶のある塗料を塗っていきます。2回塗装する際に気をつけたいのは、1回目の上塗りが終わったあとに、しっかり乾燥させることです。塗装の効果をじゅうぶん発揮させるには、乾燥したことを確認してから、2回目の上塗りをしなければいけません。

塗装が終わったら、「縁切り」を行います。縁切りとは、塗料によってくっついている屋根材のあいだにスキマを作る作業のこと。このスキマを作ることによって、吹きこんだ雨水やたまった湿気を排出しやすくなります。この最後のひと手間が、屋根塗装には欠かせません。縁切り後に養生や足場を撤去すれば、屋根塗装は完了です。

上塗り用の塗料は高い防水性があるものをはじめ、夏の室内の温度上昇を緩和して冷房効率を高める断熱性・遮熱性があるものや、耐久性が非常に高いものなど、さまざまな種類があります。屋根塗装は住宅を雨漏りから守るだけでなく、快適な暮らしを実現します。

まとめ